昨今話題の「パッシブデザイン」。
自然のエネルギーを最大限活用し、ランニングコストを抑えた省エネな生活が実現できると話題です。
ですが、そもそもパッシブデザインで本当に住みやすい家づくりができるのか……。
今回は、ベルハウスで実際に建てたお家で実験した結果をお見せします!
1.そもそもパッシブデザインって何?
パッシブデザインとは、太陽の熱や光、風などの自然エネルギーを活用した設計手法のことです。
機械に頼らず、夏は涼しく冬は暖かい暮らしが実現できる、省エネな考え方です。
詳しい記事はこちら☟
2.全館空調との組み合わせ
今回ご紹介するお家では、全館空調も導入しております。
全館空調とは、小屋裏と床下に設置した2台のエアコンのうち、季節に応じて1台を動かし、家中の冷房と暖房を行うシステムです。
詳しい記事はこちら☟
パッシブデザインに全館空調を組み合わせることにより、さらに快適な環境が実現できます。
3.兵庫県 宝塚市での実験
弊社ベルハウスにて設計・施工させていただいたお家にて、お引渡し前にとある実験をしました。
その実験目的は、
・本当にパッシブデザイン(+全館空調)によって、室温が快適になるのか
というものです。
・実際のライフサイクルを再現し、前日の夜11時にエアコン(28℃)が自動で止まるように設定。
・当日、外気温が低い朝に、室温や壁の表面温度等を計測。
・暖房を止めてから室温がどれだけ維持されているかを計測する。
実験レポート
実験をしたのはクリスマスが間近に迫った冬の日。
早朝、スタッフが現地へと赴きました。
当日は雪が降るほどの寒さ。
こちらは当日の外気温です。
温度は0.2℃。
冷蔵庫の中より寒いですね……。
①一階 LDK
まずは一階LDKに設置していた温度計をチェック。
前日の温度は22℃前後でしたが……。
なんと当日の温度は22.8℃。
暖房を消してから六時間近く経過しているのにもかかわらず、室温がほぼ変化していないことが分かります。
②一階 玄関ドア
一階玄関ドアの表面温度です。
測定温度は21.9℃。
LDKで計測した室温とほぼ変わりません。
③二階 ロビー
こちらは二階に設置した温度計です。
温度は20.7℃。
こちらは外壁のすぐ近くでしたが、家の中心であるLDKで計測した温度と比べると少し下がっているものの、誤差の範囲に収まっています。
④二階 トイレ
こちらは二階トイレ壁の表面温度です。
北側の外壁に接しているという、通常なら温度が低くなりそうな場所ですが、24.0℃と十分な温度を保っています。
4.実験結果
【結果】暖房が消えてから六時間も経過しているのに、室温はさほど変わりませんでした。
5.考察
なぜどこの部屋の温度も一定に保つことができていたのか、それには以下の理由が考えられます。
・高い気密性により、隙間から部屋の暖かい空気が外に逃げることがなかったから。
・高い断熱性により、室温が外の冷たい空気に影響を受けるのを抑えられたから。
・全館空調システムによって家中が均等に暖められていたから。
高気密・高断熱はパッシブデザインの重要な一要素です。
実際、こちらのお家は断熱性能を表すUA値は0.44[ W/㎡K ]という値を出しており、これはHEAT20におけるG2というグレードで日本の住宅の最高等級ともいえる基準です。
パッシブデザイン設計が十分に計画されていたからこそ、このような結果を出すことができたんですね。
6.まとめ
パッシブデザインは工務店によって設計手法が異なっていたり、つくる家の性能にも差があります。
まずはホームページに記載のコンセプトや施工事例を確認したり、資料請求などからリサーチして、あなたの理想に叶う工務店を見つけることをオススメします!
パッシブハウス見学会 実施中!
現在ベルハウスでは、パッシブデザインによって建てられた住宅の見学会を実施しております。
阪神間で家づくりをお考えの方は、是非お気軽にお問い合わせください!