注文住宅をお考えの方なら、「パッシブデザイン」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
この記事では、昨今大注目のパッシブデザインについて解説したいと思います!
1.パッシブデザインって何?
・機械だけに頼らない、自然の力を利用した住まい
・夏は涼しく、冬は暖かく。
2.パッシブデザインの原理とは?
3.断熱
・断熱性能を高くして、快適な暮らし
・窓はパッシブデザインの重要な要素
・ZEH基準から見る断熱性能
4.自然風利用
・全方位通風
・温度差換気により空気の流れを作る
5.昼光利用
・吹き抜けや窓を工夫して、自然の明るさで暮らす
6.日射遮蔽
・庇やブラインドにより、夏の強い日差しをカット
7.日射熱利用
・窓の配置で、冬の優しい日差しを取り込む
8.狭小地が多い阪神間でのパッシブデザイン
・シミュレーションを駆使したプランニング
9.まとめ
・パッシブデザインにより、四季を通して快適な暮らしを
・パッシブハウス見学会 実施中!
1.パッシブデザインって何?
機械だけに頼らない、自然の力を利用した住まい
パッシブデザインとは、太陽の光や風、熱を利用して、快適な暮らしを実現する設計手法のことです。
簡単に言うと、自然のエネルギーをうまく使って、機械だけに頼らず住みやすい家を作る考え方ですね。
省エネなので光熱費を抑えられ、ランニングコストの削減にもなります。
夏は涼しく、冬は暖かく。
兵庫や大阪などの阪神間に限らず、日本は一年を通して気候の差が激しい地域です。
夏は猛暑、冬は極寒……毎日の家での暮らしは、せめて快適でありたいものです。
パッシブデザインでは、夏は太陽の熱を遮り、冬場は太陽の熱を逆に利用することによって、夏は涼しく、冬は暖かい暮らしをすることができます。
2.パッシブデザインの原理とは?
パッシブデザインには、主に
・断熱
・自然風利用
・昼光利用
・日射遮蔽
・日射熱利用
という5つのポイントがあります。
これから順に、弊社ベルハウスの仕様を例としてポイントを解説していきますね。
3.断熱
断熱性能を高くして、快適な暮らし
断熱性能を高くすることで、少ない冷暖房エネルギーで室温を快適に保つことができます。
断熱には様々な方法がありますが、ベルハウスでは「ダブル断熱」と「気密施工」、「適材適所の窓配置」により高い断熱性能を実現しています。
窓はパッシブデザインの重要な要素
住宅で一番熱の出入りが多いのは、開口部と呼ばれる部分……すなわち窓です。
どんな窓をどこに設けるか、ということはパッシブデザインにおける断熱計画において重要な要素です。
Low-Eガラス
熱がよく入る窓には高性能な窓を採用することで、室内が適切な温熱環境になります。
そこで用いるのが、「Low-Eガラス」という特殊金属膜をコーティングしたガラスです。
Low-Eガラスには、金属膜を屋外側に設置した遮熱タイプと、屋内側に設置した断熱タイプがあります。
夏の強い日差しが当たる所は遮熱性のガラスを設置して、日射をカットします。
逆に、冬の日差しを取り入れたい所では断熱性のガラスを使用します。
これにより、日射をほどよく取り入れつつ、室内の暖気を外に逃さないことが可能です。
樹脂アルミ複合サッシ
現在窓サッシで主流となっているのが、樹脂サッシと樹脂アルミ複合サッシです。
ただし、樹脂サッシは使用していると変形してきたり、摩耗してくるというデメリットがあります。
そこでベルハウスでは樹脂アルミ複合サッシを採用しています。
樹脂アルミ複合なら、室内側は断熱性や遮音効果の高い樹脂、外側は変形や耐震性に優れたアルミの構造であるため、劣化を防ぎつつ断熱性や防音性が高くなります。
ZEH基準から見る断熱性能
「UA値」という断熱性を示す値があります。
この値がZEH(ゼロエネルギーハウス)の基準にもなっているので、断熱性能を知るうえで参考にされると良いと思います。
ベルハウスが手掛けるパッシブハウスでは、ZEH基準を超える高い断熱性能を実現しています。
4.自然風利用
家中に自然の風を通すことによって涼感が得られるとともに、室内のこもった熱を排出することができます。
全方位通風
断熱のところで「窓は重要な要素」とお伝えしましたが、通風においても窓は重要です。
様々な方向から吹いてくる自然の風を、適所に設けた窓によって取り入れることで、効果的に通風ができます。
温度差換気により空気の流れを作る
暖かい空気は上昇する、という特性を活かして空気の流れを作るのが「温度差換気」と呼ばれる換気方法です。
吹き抜けに「滑り出し窓」や「高窓」などを設置することにより、上部から熱を排出します。
5.昼光利用
吹き抜けや窓を工夫して、自然の明るさで暮らす
パッシブデザインでは、日中はできるだけ自然光の明るさで過ごせるよう設計が成されます。
吹き抜けやトップライトを設け、窓の位置やサイズを考慮してしっかり光を取り込みます。
6.日射遮蔽
庇やブラインドにより、夏の強い日差しをカット
夏に強い日差しが入り込むと、さらに室温が上昇してしまいます。
先ほどご紹介したガラスでの日射カットだけでなく、庇やバルコニー、軒を設けたり、簾(アウターシェード)やブラインドによって強い日差しを遮ることで、室内の温度上昇を防ぎます。
7.日射熱利用
窓の配置で、冬の優しい日差しを取り込む
逆に、冬の優しい日差しは効果的に取り入れるのがパッシブデザインの考え方です。
南側に大きく窓を計画することで、太陽の心地よい熱が室内を温めます。
8.阪神間に多い狭小地でのパッシブデザイン
シミュレーションを駆使したプランニング
兵庫や大阪を中心とした阪神間では、密集した住宅地や傾斜地が多いため、隣家に囲まれていたり、大きな高低差が発生していることが多くあります。
そのため冬場のシミュレーションでは、隣地の建物の影が届きにくい場所に家を配置するよう計画し、窓においても長時間太陽の光が取り入れられるよう事前に日照を検証して設計することが重要なのです。
☟日照シミュレーション例(冬)☟
9.まとめ
パッシブデザインにより、四季を通して快適な暮らしを
いかがでしたでしょうか。
パッシブデザインなら、自然のエネルギーにより心地よい空間になるだけでなく、省エネ効果やランニングコストの削減も望めます。
この記事を是非、お家づくりの参考にしてみてくださいね。
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