全館空調って最近よく聞くけど、実際どんなものなのか知らない……という方も多いかと思います。
今回は、弊社が兵庫を中心に建てさせていただいている注文住宅の仕様を例として、全館空調の仕組みについて解説したいと思います!
1.全館空調の仕組みはシンプル
・家全体で使用するエアコンはたったの2台だけ
・自然の空気の流れを利用
・夏の冷房
・冬の暖房
・パッシブデザインとの関係
2.全館空調のメリットは?
・家中どこでも快適な温度に
・ヒートショックや熱中症などの健康被害を防ぐ
・低コストで設置可能
・メンテナンスが簡単
3.まとめ
・真夏も真冬も、どこにいても心地が良い暮らし
4.全館空調が採用された住宅の見学会が実施中!
1.全館空調の仕組みはシンプル
家全体で設置するエアコンは家庭用のエアコンを2台だけ。
全館空調のコンセプトは、実はとてもシンプル。
「小屋裏と床下に設置した2台のエアコンのうち、季節に応じて1台を動かし、家中の冷房と暖房を行う」これだけです。
「たった1台のエアコンでどうやって……?」と思われるかもしれませんが、ちゃんとカラクリがあるんです。
自然の空気の流れを利用
冷たい空気は下に、暖かい空気は上に流れる、という特性が空気にはあります。
全館空調というシステムはその特性を最大限活かすことで、設置するエアコンを小屋裏と床下の2台だけにすることができるのです。
夏の冷房
夏は、屋根と天井の間の小屋裏と呼ばれる空間に設けたエアコン1台のみを稼働させます。
エアコンからの冷風は、天井や壁のファンによって各室内に送られます。
室内上部に送られた冷気は自然に床の付近まで下がっていき、部屋全体を冷やします。
冬の暖房
冬には、1階の床下に設置したエアコンを動かして暖房を行います。
暖気は床下を通り、床に設けた通気口(ガラリ)から各部屋に送られます。
また、上へと流れる暖気が躯体(家の柱や梁、床や壁など)に熱を伝えることで、輻射熱により二階の部屋も暖めます。
パッシブデザインとの関係性
それでは、ただ単純に家の上の方と下の方に一台ずつエアコンを付ければいいのか、といえばそれは違います。
気密や断熱はもちろん、日射遮蔽や日射取得など室温に直結する基本設計しておかなければ、エアコン1台だけを稼働させても家中の冷暖房を賄うことはできません。
いわゆる「パッシブデザイン」と呼ばれる設計手法ですね。
詳しくはコチラ☟
・高気密、高断熱により、冷やした(暖めた)空気を外に逃がさず、外気温の影響も抑える。
・夏は日射遮蔽により、太陽熱による室温の上昇を防ぐ。
・冬は日射熱利用により、室内を暖め、暖めた熱を逃がさない。
・隣地の建物による影が冬場の日射取得に影響を及ぼさないよう、建物の配置計画と適材適所の窓を計画する
こうした要素が適切に設計されていることで初めて、小さなエネルギー(エアコン1台)で家全体の冷暖房を賄うことができるのです。
2.全館空調のメリットは?
家中どこでも快適な温度に
従来の冷暖房なら、リビングやダイニング、寝室などの部屋にだけエアコンが設置されており、設置されている居室しか快適な温度になりません。
ですが全館空調なら、それら以外の洗面脱衣室やトイレなど、家全体を快適な温度に保つことができます。
ヒートショックや熱中症などの健康被害を防ぐ
急激に血圧が上下することが原因で、心臓や血管の疾患が起こることをヒートショックと呼びます。
暖かい部屋や浴室から、急に気温が低い洗面脱衣所などに移動したときに起こる健康被害です。
全館空調は基本的に24時間体制で稼働しており、一日中各部屋の温度を均一に保てますので、ヒートショックのリスクも抑えることができます。
加えて、夏は熱中症の防止にも全館空調は有効です。
低コストで設置可能
「設置するエアコンが2台だけとはいっても、なんか凄い業務用のエアコンを付けなきゃいけないんじゃないの……?」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
弊社ベルハウスが全館空調において設置するエアコンは、一般に販売されている家庭用エアコンです。
シンプルな構造なので、低コストで全館空調を導入することができます。
※ハウスメーカーや一多くの工務店で全館空調といえば、天井に埋め込むタイプの業務用の大型エアコンを指します。
メンテナンスが簡単
設置するのは家庭用エアコンであるため、ご自身でお手入れができます。
また、万が一故障した時にも通常通りの修理や交換が可能です。
3.まとめ
真夏も真冬も、どこにいても心地が良い暮らし
全館空調なら、一年を通して快適な温度での暮らしが実現できます。
コストを抑えられ健康被害も防止できる全館空調を、是非検討されてみてはいかがでしょうか?
4.全館空調が採用された住宅の見学会が実施中!
現在ベルハウスでは、全館空調を導入した新築住宅の見学会を実施しております。
阪神間で家づくりをお考えの方は、是非お気軽にお問い合わせください!