こんにちは。
ベルハウスHです。
今回の【耐震・断熱強化のスケルトンリフォーム】ブログは、いよいよ耐震補強についてです。
耐震補強という言葉を使うのはとても簡単ですが、この言葉をいざ現場で形にするとなるとこれまた難しいもので…。
前回まで書いておりました【解体編】ですが、工事自体は9月初旬に完了しておりました。
現在の現場の様子はやっと断熱工事を終えたばかりといったところです。
弊社での新築工事の場合、上棟してから断熱施工まで要する期間は早ければ半月程、かかっても1月足らずで完了します。
解体完了を上棟に置き換え考えた場合、新築工事の約倍の期間がかかったことになります。
なぜかと申しますと…
耐震補強にとても時間を要したためです。
今回はその内の一つをご紹介いたします。
今回のお家は図面や計算書が「しっかり残っていた」ので、旧構造図をベースにお客様のご希望を取り込みつつも無理のない間取りになるようプランニング、耐震補強工事を行うための構造計算を行いました。
お施主様とのお打ち合わせも完了したので、念のために旧図面(構造図)通り建物が建っているかをチェックしたところ、
なんと・・・
図面と異なる箇所があるではありませんか・・・。
「しっかり残っていた」というだけで「しっかりした図面」というわけではございませんでした。
というよりも、図面通りにお家を作ることの大切さを当時はあまり考えられていなかったのかもしれません。
発見したからには、工事を止めてでも再度構造計算のやり直しです。
ここで約2週間の時間を要し、やっと本題の補強工事。
構造補強計画書に基づき、新たにボルトを仕込みホールダウン金物を用いて補強するという工事を行いました。
まずは既存の土台と基礎に穴をあけ、
しっかりと掃除をした後、
強力な接着剤を流し込みます。
その後ボルトを差し込み、待つこと30分。
最終仕上げに、一番重要と言っても過言ではない強度チェック。
油圧ジャッキで新しく入れたボルトを引っ張り、引抜き力を確認します。
ホールダウン金物とは、地震や風により建物が揺れた際に柱が基礎から引き抜かれようとする力が生じるのですが、その引抜き力に対して踏ん張る役目を担っている金物になります。
ホールダウン金物を柱に固定することで頑丈な柱・建物が建つわけですが、真価を発揮すべき地震に襲われた時、抜けてしまっては元も子もありません。
なので、いざという時のためにもしっかり定着しているかを確認する強度チェックがとても重要なんです。
まだまだ、他にもいろんな方法で耐震補強を行っておりますが、今回はここまでとさせていただきます。
是非、次回もご覧頂けますと幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。