こんにちは!
ベルハウスのSです。
今回から工事編に突入です!
前回お伝えした補強計画を元におこなった、基礎補強工事の様子をお見せします!
こちらの写真は、解体後の基礎を写したものです。
画像の赤丸で示した部分がひび割れ、劣化が進んでいるのが分かると思います。
住宅を支える土台である基礎は言わずもがな重要な部分であり、このままでは十分な耐震性を担保できません。
では、この基礎をどうやって補強していくのか、ご紹介します!
1.新規基礎打設
スケルトンリフォームによる間取りの変更に合わせて、新しく基礎を打設しました。
赤丸で囲まれた部分が新しく打設した基礎です。(ここ以外にも数か所あります)
2.ホールダウン
次に、「ホールダウン」という金物を打ち込みます。
これは基礎に打ち込んで柱と繋げることで、柱が土台から引き抜かれようとする力に対抗するための金物です。
まずは土台に穴をあけ、
次に、あけた穴に基礎と金物を接着するための接着剤を入れます。
動きのない写真では分かりづらいですが、薬剤の入ったビンごと穴に入れています。
そして最後に金物を打ち込みます。(このとき中のビンが割れて、接着剤が基礎と金物を固着させます)
最終的にはこのように柱と繋がり、柱が土台から抜けないよう頑張ってくれます。
3.引抜耐力試験
ホールダウン金物がどれほど引き抜かれる力に対して耐えられる能力があるのか、試験をおこないました。
このように専用の機器を使用して、引抜耐力を計測します。
この場所では15kNという数値の耐力が欲しかったところ、それを超える数値を計測することができました。
その他の場所でも、補強計画通り十分な耐力を得ることができていました!
4.あと施工アンカーボルト
ホールダウンとともに、「アンカーボルト」と呼ばれる金具も施工します。
アンカーボルトとは、基礎と土台を緊結して強度を上げる金物です。
ホールダウン金物の時と同じように、穴を開け接着剤を入れます。
こちらはカプセル型のものを入れるのではなく、直接充填しています。
接着剤を充填したら、アンカーボルトを打ち込みます。
これで、基礎(下のコンクリートの部分)と土台(上の木材)がしっかり固定され、地震や台風によってずれたり浮かび上がったりすることを防ぎます。
5.アラミド繊維補強工事(ハイブリッド工法)
アラミド繊維補強工事とは、特殊な素材を基礎と一体化させることで、強度をアップさせます。
(高速道路の橋桁やトンネルの補修、補強にも使われています!)
実際の工事の流れ
まずは酷く亀裂が入っている箇所を補修します。
続いて、基礎補強剤を塗布します。
これで、コンクリートの表面強度を高めることができます。
次に、塗った補強剤の上からアラミド繊維という強化繊維を貼り基礎と一体化させます。
このアラミド繊維、なんと鉄筋の約七倍の強度があります!
これで引張強度を高めます。
最後に、先ほど貼ったアラミド繊維の上からコンクリート強化剤を上塗りして、工事は終了です。
基礎工事編、いかがでしたでしょうか。
今回はボリュームたっぷりで、中々読みごたえがあったと思います……!
次回は、柱や壁などの大工工事についてお伝えします!
最後までお読みいただきありがとうございました。
ぜひ、次回もご覧いただけますと幸いです。